インフルエンザで学級閉鎖になる学校も

ちらほら出てきましたね。

 

来院する子どもたちも、高熱がでてつらそうにしている子もいれば、

そこそこの熱で元気な子もいます。

 

のどが真っ赤なので、インフルが怪しいので、

チェックをすると陽性になります。

 

インフルエンザウイルス自体に異常行動を起こす作用が

あるので、発熱期間はお子様から目を離さないように

してくださいね。

 

また、けいれんや意識障害など脳症を起こすこともあるので、

気を付けていただきたいポイントをお伝えします指差し

 

インフルエンザ(普通の風邪もだけど)の時の解熱剤が

脳症に関係していると言われています。

 

以下のような研究結果が報告されています。

  1. 解熱剤の使用が炎症反応を増加させる可能性
    動物実験では、アスピリンやジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)の使用が一部のモデルで炎症反応を悪化させ、中枢神経系(CNS)へのウイルスの血行性拡散を助長することが示されています。一方で、別の動物モデルでは影響が限定的でした (Sunden et al., 2003)
     

  2. 日本でのインフルエンザ脳症の流行
    日本での研究では、解熱剤(特にNSAIDs)の使用が小児のインフルエンザ脳症の発症に関連する可能性が示唆されています。脳症患者では、炎症性サイトカインの増加が観察されました (Yoshikawa et al., 2001)
     

  3. サリチル酸系解熱剤とReye症候群
    サリチル酸系解熱剤(アスピリン)がReye症候群(急性脳症と多臓器不全を伴う)のリスクを高めることが知られています。これは特に、インフルエンザや他のウイルス感染症を罹患した際に起こりやすいとされています (Mizuguchi et al., 2007)
     

  4. 抗炎症薬が死亡率に及ぼす影響
    動物モデルでは、解熱剤の使用がインフルエンザ感染による死亡率を増加させる可能性が示されています。アスピリン、パラセタモール(アセトアミノフェン)を含む複数の薬剤でリスク増加が認められました (Eyers et al., 2010)
     

  5. 解熱剤とサイトカインストームの関与
    インフルエンザ脳症では、サイトカインストーム(IL-6やTNF-αなどのサイトカインの急激な増加)が病態形成に寄与しているとされ、解熱剤がこの免疫反応に影響を与える可能性があります (Kawada et al., 2003)

【結論】

結局はどんな種類の解熱剤でも、インフルエンザ脳症の発症や悪化と関連する可能性があります。

まだ脳症の原因メカニズムは十分に解明されていません。

 

解熱剤が特定の免疫反応を抑制しつつも、炎症を増悪させるケースもあり、

注意深い使用が求められます。

 

なので、38.5度以上でぐったりしている時だけで、38.5度という数字だけで使う事は

控えましょう!

【重要】強い子・弱い子、風邪の抵抗力の差は、2つのポイントで決まる!!

クローバーこどもクリニック