東京大学医学研究所 感染症国際研究センターの准教授が

アップした記事をまとめます。

Nagaiさんの論文でマウスにおける研究があります。

マウスにインフルエンザウイルスを感染させると、

体温を上げていないグループでは8割が死亡、

  • 体温を38度以上にしたグループでは全例が生存。
  • 体温を38度以上にしても、

食物繊維が少なく、抗生剤で腸内細菌叢を死滅させた状態で、

インフルエンザウイルスに感染させると致命的になる。

という研究結果から、

インフルエンザウイルスの抵抗力の獲得には

●体温が38度以上

●腸内細菌による代謝 が大切

という結論がでています。(省略している部分もあり)

(Nagai M, et al. Nat Commun 2023;14:3863)

また、他の研究結果でも、

新型コロナ感染症の重症度と腸内細菌叢の活性化が関連がある

と示唆されています。

medical tribuneより

以上の論文結果をふまえて、私の説明です。

体温が1度上がると、免疫細胞の働きが3~5倍に活性化されることが分かっています。

しかし、解熱剤を使うと体温が下がり、その結果、免疫細胞の活動が低下してしまいます。

そのため、私は解熱剤の使用には慎重です。


さらに、平熱が低い場合は元々の免疫細胞の活性も低い状態にあると考えられます。

この点を考慮すると、平熱を36.5度以上に保つことが理想です。

また、腸には全身の免疫細胞の約80%が存在しており、

腸内環境が悪化すると免疫力も低下することが知られています。

腸内環境を整えることが、健康的な免疫機能を保つ鍵と言えるでしょう。

腸内環境にダメージを与える抗生剤の使用には注意が必要です。

研究によれば、抗生剤の使用後、腸内細菌のバランスが回復するのに短くて1週間、

長い場合では8週間以上、場合によっては6か月もの時間がかかることがあります。

また、一部の細菌種は完全に回復しないことも報告されています

(Natureなどの科学論文で発表されています)。

これらの理由から、特に子どもに抗生剤を処方する際には、

免疫力への影響を考慮して、慎重になる必要があります。

この体温腸内環境がウイルス感染時の抵抗力、

重症化するかどうかのキーとなっています。

解熱剤や抗生剤の使用は

本当に必要な時だけにしないと、

子どもの抵抗力を下げてしまいますね。

こういう情報を知っているか知らないかで、

長いスパンで見た子どもの抵抗力が変わっていきます。

本当に長い目でみて、子どもたちの未来を創る

医療をしていきたいと思います。

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